ベストホームは「暮らしを変える 住まいをつくる」をコンセプトに 富山の風土に合った家づくりを実践しています。ここでは施工事例や家づくりの豆知識などなどお伝えしていきます。
Q.全館床暖房って本当にいるの?
A.住宅性能が高ければ基本不要、低ければありがたい設備です。
※但し導入費用が掛かり、住宅性能が高くないと光熱費も嵩みます。
人の体感温度は室温(温度計の指す気温)と部屋の床や壁などの表面温度の平均値です。
断熱性の高い家はエアコンだけでも暖まりやすく冷めにくく、気密性も高ければ隙間風もなく、足元から頭上まで上下温度差なく均一の暖かさが得られますので、よほど寒がりの人でなければ全館床暖房は過剰でしょう。
床暖房の床表面温度は25~30℃程となり足裏で触れているだけで伝導熱で温かく、室温自体は低くても床全体からの輻射熱で高い体感温度が得られます。
室温を過剰に上げなくても暖かく感じられるなら、空気を暖めるエネルギーは減らせますし過乾燥も抑えられます。
つまり、あまり性能の高くない家にとって床暖房は七難隠すありがたい装備であり、高性能住宅にとっては全館は過剰でしょうが、あれば尚良しの贅沢装備といえます。
Q.太陽光発電や蓄電池ってどうなの?
A.可能なら自給自足型を狙って付けてください。
電気は「売る」ことより「買わない」ように考えましょう。
2022年では売電しても17円/kWh、買うと18~35円/kWh(電力会社・季節・時間帯による)
売るより買う方が高い今は、余剰電力を「売る」ことより電力会社から「買わない」で済むように、4~5kW程の太陽光発電を載せ、昼間にお湯を沸かしたりタイマーで家電を動かしましょう。
2022年では売電しても17円/kWh、買うと18~35円/kWh(電力会社・季節・時間帯による)
売るより買う方が高い今は、余剰電力を「売る」ことより電力会社から「買わない」で済むように、4~5kW程の太陽光発電を載せ、昼間にお湯を沸かしたりタイマーで家電を動かしましょう。
もちろん予算があれば6kW以上パネルを載せればゼロエネ(住宅性能による)も狙えます。
余った分をただ安く売るより蓄電池も導入し、余った分を貯めて夜に使い、電力会社から高い電気を買わないようにできるとベターです(クリーンモード、自給自足モードなど)
蓄電池があれば割安な夜間電力(12~18円/kWh)を貯めて日中使い、日中発電した分は積極的に売電(17円/kWh)するといった運用も可能になります(経済性モード、経済優先モードなど)
エコの観点では太陽光も蓄電池もぜひ付けてください。
無償で降り注ぐ太陽光を活用しない手はないです。
しかしながら蓄電池はまだまだ高価ですので優先順位とすれば、①まず太陽光発電、②次に蓄電池です。
Q.本当に必要な性能ってなに?
A.特定の性能というより、各性能のバランスです。
耐震性は暮らしの安全・安心を支える必須性能であり、家本来の価値といえます。
高レベルであるに越したことがないですが、個々人がリスクと費用の判断を迫られます。
健康・快適性・省エネ性を決めるのが「断熱・気密・換気・冷暖房・除湿」の5要素です。
これらは互いに関係し合っており、とりわけ「気密」は各要素の間を取り持つような役割を果たします。
例えば断熱材が厚くても気密が悪いと隙間風が入り、換気装置が立派でも換気がショートし臭いや湿気が籠ります。
隙間から冷気や水蒸気が入ると冷暖房効率は下がり、温度差で結露リスクも生じます。
特定の性能だけでは成り立たず、バランスよく保つ必要があるのです。
もう一つとても大切なのが「維持」です。
骨組みの木材が健全でなければせっかくの耐震性も発揮されません。
木材の大敵は木を腐らせる湿気です。
「断熱・気密・換気・冷暖房・除湿」のバランスを欠いて温度差や換気不良で結露を招くようでは、人の健康も家の健康も保てません。
交換できる機械設備よりも、容易に交換できない耐震構造・断熱・気密といった躯体性能をまず優先するほうが得策です。